今年の大河ドラマは「光る君へ」。
1000年の時を超えて読み継がれる『源氏物語』の作者 紫式部の人生を描くものとなっております。
金龍
2024年がスタートいたしました。お正月の地震により被災された方々に和菓子の力で何かしたいと、この菓子の売り上げの一部を寄付したいと考えております。「辰砂」という鉱物から着想を得て、この菓子を朱色にいたしました。古代から魔除け厄除けの力があるとされる鉱物―。朱色の力を金龍が運ぶ様子をイメージしました。
レモンピール入り黒ごま餡のこなし製です。
原材料:北海道小豆 砂糖 黒ごま レモンピール ササニシキの米粉 羽二重粉 寒天 金箔
和の輪
宮中歌会始。今年のお題は和菓子の『和』。今年も大切な進化の一年になることでしょう。『和』は調和、平和、そして和睦。和は輪輪とつながって ぐるりとみんなつながって笑顔いっぱいになりますように。
黒豆入りのほんのり藻塩の効いた白餡を道明寺のお餅で包み甘く炊いたごぼうの輪切りを飾りました。
原材料:大手芒 砂糖 ごぼう 黒豆 道明寺 藻塩
源 ~光る君へ~
何事も源をたどるのは面白い。知ろうとすれば知らなかった世界が見えてくる。でもそれは、知ろうとしたから見えたのであり知ろうとしたから学べるというところにもつながってゆく。何事にも恐れず源を知ろうとして見てゆこうこの現世で、この自分で感じられるのは良いも悪いも今だけなのだから。
源氏パイ入りの黒糖ビターチョコ羊羹の上に、蜂蜜錦玉羹と練乳錦玉羹を流しました
原材料:北海道大納言 砂糖 黒糖 ビターチョコ 源氏パイ(小麦粉 マーガリン 砂糖 食塩 香料、カロテン色素) 練乳 スキムミルク 寒天 水あめ 金箔
花びら餅
平安時代の宮中で行われた新年行事、『歯固め』の儀式を由来とする菓子です。丸い白餅に甘く炊いたごぼうと白みそ餡をはさんで二つ折りに包んだ和菓子です。お餅の食感、白味噌の塩梅、ごぼうの香りとやわらかさを楽しんでください。
今年も心を込めて真剣に作らせていただきましたどうぞご賞味ください。
原材料:白玉粉 上新粉 大手芒 砂糖石野の白みそ ごぼう 黒糖 片栗粉
源氏物語
源氏物語は、藤原道長というパトロンがいなかったら完成はなかっただろうということを知りました。ところで?源氏物語って源氏ですよね?藤原道長って藤原氏ですよね?藤原氏物語じゃないんだ?
なぜなぜ~
藤原道長は、平安時代の中期を生きた貴族で政治家です。名門貴族の藤原北家(ほっけ)に生まれ、出世を重ねて最高権力者となりました。藤原氏は「大化の改新」(645)で功績のあった中臣鎌足(なかとみのかまたり)の息子・藤原不比等(ふひと)の子孫です。
ということはやはり、なぜ源氏物語なのかが不思議です。
源氏とは、そもそもなんなのだろう?んとんと…源氏とは、皇族が臣下の籍に降りる「臣籍降下」の際に「源」の氏を授けたことにはじまる、賜姓皇族(しせいこうぞく)のことをいいます。つまり、天皇の子孫の一族のことです。平安時代は一夫多妻制をとっており、中でも嵯峨天皇はかなり多くの子供を残したようです。しかし、全ての子供の生活費を天皇家の財政でまかなうことができなくなりました。その解決策として、皇子を臣下の籍に下ろし、一番上の地位を意味する「源」の姓を与えました。それが源氏のはじまりです。((なるほどなるほど))
嵯峨天皇【第52代天皇】→財政面の悪化から極端な軍縮→大規模な戦乱のない平和な時代→その一方→軍縮の影響で治安悪化し盗賊や海賊が増える→農民困窮する→海賊になる→農民がいなくなる→人がいなくなる→税収が集まらなくなる→財政苦しくなる→嵯峨天皇ピンチ→有力貴族が力をつけていく
何らかの動きがあり、源氏の身分の宇多天皇【第59代天皇】が急遽、天皇に即位→宇多天皇の母親は渡来系(雄略天皇【第21代天皇】の頃百済経由で新しい技術と知識を持つ渡来人を呼び寄せている)天皇に即位する予定のなかった宇多天皇。その背景には最先端の大陸文化を持って日本にやって来ている渡来人の影響が大きく関係しているのだろうと考えられます。源氏の身分の宇多天皇には渡来人というパトロンがいたということであります。
宮道弥益(みやじのいやます)の娘の列子と藤原高藤の間にできた娘の胤子と宇多天皇は結ばれ、醍醐天皇(源維城)【第60代天皇】が生まれました。
宮道弥益は、陰陽寮で漏刻係(水時計で時間を計る仕事や税収監査の仕事をしていました) 醍醐天皇は宮道弥益の館があった所を後にお寺にしている((ということはどこか陰陽師としての不思議な力を感じますです…ワクワク)) 宮道弥益の館の前には八幡宮を築いており、そこには藤原高藤の墓と藤原定方の墓があります。藤原定方は宇多天皇に嫁いだ胤子の兄であり、この人物の血が紫式部につながっています。
陰陽師.宮道弥益を通じて、源氏の身分から天皇になった宇多天皇と醍醐天皇。陰陽師.宮道弥益の血を引く紫式部。源氏の娘を妻にしている事や、武力面や経済面において源氏に守られていた藤原道長。((なるほどなるほど))
そういう背景があるから【源氏と仲良し】→【源氏物語】という事なのですね。しかしながら紫式部さん陰陽師の血を引いているとは面白いです。大河ドラマ紫式部役の吉高由里子さん、藤原道長役の柄本佑さん、最近さらに魅力を増しているお二人に注目です(*´▽`*)♡