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2020-05-07

ひと月の和菓子【2020 皐月】

20200501

今月のテーマ

『翼を広げさぁ行こう!縄文時代』

風の声が穏やかになると聞こえてくる鳥たちの声。時つ鳥、ホトトギスは「そろそろ田植えの時期よ」と教えてくれます。時に立ち止まり、こころの翼を広げて聞いてみましょう。鳥たちは、あなたに何を教えてくれますか。

※まめいちが鳥たちに教えてもらったことは、このページの最後に記載しています。

 

希望の翼

ギリシャ神話に『パンドラの箱』というお話があります。まだ男性しか存在しなかった世界に、神ゼウスがパンドラという女性を送ります。

【すべての悪と災いを封じた箱を持たせて】

開けてはいけないよと言われていたのに、好奇心から「ちょっと見るくらいならいいわよね」と開けてしまいます。すると中に入っていたあらゆる災いが人間界に解き放たれてしまいました。

パンドラは慌てて蓋を閉めました。すると、箱の底に一つだけ残った物がありました。『希望』だけが残ったのです。パンドラの箱には、今も『希望』が入っています。混乱の後には必ず新しい何かを、新しい未来を見つけることができます。

私たちは『希望』に向かって翼を大きく広げて飛び立つことができるのです。

この和菓子には『希望』がひとつ入っています。

原材料:大手芒 砂糖 ドライマンゴー 薄力粉 上用粉 寒天 バタフライピー/金箔

 

KASHIWAMOCHI 柏餅

端午の節句。男の子の成長の祝菓子「柏餅」。柏の葉は、新芽がでないと古葉が落ちない事から、子孫繫栄に結びつき、節句の縁起の良い食べ物になりました。ところが、地方によっては(特に西日本では)、サルトリイバラの葉で挟んだものを「柏餅」や「かからだご」と呼ぶのだそうです。地域によっての違い興味深いです。

白みそ餡入りです。

原材料:上用粉 白玉粉 砂糖 大手芒 白みそ /柏の葉

 

HONWARABIMOCHI 本わらび餅

醍醐天皇の好物だったという「わらび餅」。わらび粉はとても高価なため身分の高い人の食べ物だったといわれます。

現在も「本わらび粉」というわらびの根っこのみから採取された材料はとても手間がかかり、希少なため高価です。とはいえ、この本わらび粉100%で仕上げた弾力とぷるぷる感は100%の笑みがこぼれるので使わずにはいられないのです。

こしあん入りのこがしきなこがけです

原材料:本わらび粉 砂糖 北海道小豆 特選こがしきなこ

 

DOUDANTUTUJI 満天星

どうだんつつじは、4月中旬から5月にすずらんの花に似た可愛らしい壺形の花を下向きにつけます。大昔に明かりをとるために使われた「結び灯台」に似ていることから「燈台躑躅(とうだいつつじ)」が訛ったという説もあります。

別名「満天星」。これは太上老君(老子)が霊薬を作る時にこぼした霊水が地上に降り注ぎ、この木にかかって、壺状の小さな白いかたまりが満天の星空のように輝いたという伝説の木であるから、なのだそうです。

満天の星空に霊薬をとろりとひとさじ。

原材料:大手芒 無塩バター 薄力粉 アーモンドプードル 卵 砂糖 レモン 練乳 寒天 バタフライピー 藻塩/ベーキングパウダー 金箔 酒精

 

まめいちが鳥たちに教えてもらったこと

鳥の声に耳を澄ましていましたら、まめいちに聞こえてきましたのは、『伝統の菓子を作る時』と。本わらび餅と柏餅を心を込めて作ろう!と考えておりましたら、まめいちの背中に翼が生え、上下に動かしてみますと、身体が浮いて

『きみはどこに行きたいの?』

とまた聞こえてきました。

「え?わたし!どこに行ってみたいんだろう~ん~???~~~あ!!!縄文時代!!!」

バッサバッサ(←まめいちの翼の音)

うおー!竪穴式住居が見えてきたーーーーーーー!大人も子供も一生懸命に働いてるわね~。男の人は狩りをしたり魚を獲ったり貝を取ったり!女の人は木の実や植物を採ってきて、土器で煮炊きをしてるんだね。へぇ~もうこの時代から葉っぱに食べ物を包んだりしていたんだね~。魚も貝も植物も味が濃厚でなんておいしいのでしょう!!ご馳走様です。

え!もう一つご馳走してくれるんですかぁ~嬉しいです。え!え!え!それは!それは!もしかして!もしかして!WARABIMOCHIですかーーーーーーー!

わらびの地下茎からわらび粉を採取していただなんて!まめいちびっくりですゥ!わらび粉が縄文中期文化の主食だったんですね~。もしかすると、縄文時代、頭の先から足の先まで食べれるわらびに対する思いは今よりもかなり深かったかもしれませんね~。

そして、これが火焔型土器!これは、火入れの後に発芽するわらびの群生の壮観さと、火とわらびのつながり、火への神秘性と、わらびの生命力への畏敬を表した縄文人の祈りなのではないかって言われている土器よね。他の人が上手に土器を作ると、私はもっとすごいの作るぞと競ったっていわれてますよね♪縄文時代の人々ってなんだかパワフルね!

あら。夢中になっていたら夜になっちゃったわ。ありがとうございました。現代に帰ります!

バッサバッサ(←まめいちの翼の音)

うわーーーーーーー!満天の星空☆彡空一面の星たちよー縄文時代最高ーーーーー☆彡

【わらび餅が主食であったというのは一説ですが、縄文時代は懐が深いので、もしかすると本当にわらび餅が好物の縄文人がいたかもしれません】

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