今月のテーマ『6月16日は和菓子の日』
全国和菓子協会でこの日を『和菓子の日』にしよう!とお決めになられたわけですが、由来を紐解きますと平安時代までさかのぼります。
※和菓子の日について詳しくは、このページの最後でご紹介させていただきます。ご興味ございましたらご一読ください。
吽の言霊
平安時代、自分の発した言葉は産まれて生きていると信じられていました。 美しい言霊は運気を上げてくれます。 この時代を生きた小野小町さんの紡ぎだす言葉、和歌には、心の美しさが表 れています。 美しい言霊は世界を救うと思うのです。
原材料: 砂糖 水飴 ミント バラ ローズヒップ ハイビスカス レモン バタフライピー 寒天 チャービル/金箔
健康招福
地球はまるいただひとつ。 地球上のみんなに健康招福の祈りが届きま すように 。笑顔になりますように 。1と6を足して7種類の栄養の実をギュッ と閉じ込めました。
原材料:大手芒 砂糖 北海道小豆 松の実 マカダミアナッツ ピーカンナッツ 若桃 カシューナッツ モラセス ケシの実 ササニシキ米粉 羽二重粉
阿の音色
仁明天皇は雅楽を最も愛した天皇と言 われています。 仁明天皇の龍笛のあの音色は 平和をもたらし 邪気を祓うように思うのです 。龍笛は、天と地の間、 空を翔ける龍の鳴き声。
原材料:大手芒 道明寺 砂糖 梅干 おぼ ろ昆布 氷餅
水無月
夏越の祓に食べる風習のある和菓子。 四角を半分に切って三角とし氷に見立てています。一年の半分という意味も込め、邪気を払う小豆をのせて6月を意味する「水無月」と名付けられました。
原材料:北海道大納言 上白糖 薄力粉 上用粉 浮き粉 寒天 水飴
6月16日は和菓子の日
西暦848年の夏のこと、疫病が蔓延しました。
古くから行われてきたしきたりにより、仁明天皇が御神託(神のお告げ)に基づいて、6月16日に16の数にちなんだ菓子や餅を神前に供え、疫病退散、健康招福を祈願し、年号を「承和」から、めでたいしるしという意味の「嘉祥」と改元したことで疫病が治まった。
ということがもととなり、6月16日に菓子を食べて疫病を払い健康を祈願する嘉祥という行事が行われるようになりました。
鎌倉時代、後嵯峨天皇が即位される前に、6月16日に宋の嘉定銭16文で食べ物をそろえて献じられました。皇位継承後も続けられました。
室町時代、公家の間で、嘉祥の日に食べ物を贈りあう習慣が広がりました。武家の間では、楊弓(ようきゅう:柳でできた小さな弓で的を射る遊び)で負けた人が勝った人に嘉定銭16文で食べ物を買ってもてなす風習があったといいます。
江戸時代、幕府においても嘉祥の儀式は盛大に行われていました。江戸城では、大広間に2万個以上の菓子が並べられ大名や旗本に配られていました。
明治時代に入り、洋菓子の文化の広がりによって嘉祥の習慣は徐々になくなってしまいました。
昭和、日本の伝統文化のひとつ和菓子を食べる日があったにもかかわらず、廃れてしまったことを残念に思った全国和菓子協会は、昭和54年この日を『和菓子の日』として制定し、再び和菓子を食べる行事を復活させたのでございます。
御神託(神様のお告げ)により6月16日となった訳ですが、なぜ神様は『一』と『六』とおっしゃられたのか気 になりましたので、『一』と『六』の謎を明らかにしようと思い立ちました。
『一』と『六』考察其の一
「神はサイコロを振らない」とおっしゃられたのはアインシュタインですが、サイコロの 歴史は古く古代インドとも古代エジプトとも言われています。当時は遊具としてのサイコロではなく、御神託を 受けるための、言わば占い専用の道具でした。
サイコロは、表面が『1』の時裏面は『6』そのことから推測す るに、世の中には全て法則があるので人も地球の法則に沿って生きなさいとのお告げ。という考え。
『一』と『六』考察其の二
「黄金比」これは、人間にとって美しいとされる比率の一種です。美感や安定 感に優れています。植物・人の体から宇宙まで、自然界の至る所に潜む神秘の数字「1.6180339887 ………………」。『1』と『6』からはじまる宇宙の神秘。人も宇宙の法則に沿って生きなさいとのお告げ。 という考え。
『一』と『六』考察其の三
其の三では、嘉祥の日に由来する平安時代に焦点を当てて考察してみまし た。平安時代とは200年間続いた遣唐使が廃止され、唐文化と日本文化が融合し日本独特の国風文 化が形成された時代です。
平安時代に発展した物の一つに「文字」があります。万葉仮名。それを簡略化 した草仮名。草仮名をさらに崩したのが「平仮名」その後に登場したのが「片仮名」。その他に「葦手あしで」 という装飾文字も登場しました。それから、「戯書ぎしょ」と言って、漢字の意味を自由に考えて使う遊びがあり ました。
この戯書の中に、【獅子】を掛け算の4×4で連想して【16】と表記するとあるではありませんか!
【獅子】というとライオンそして龍ですが、神社の参道ですぐ目にする狛犬。参道の両脇に 2 頭。口を開けて いる阿形が獅子で、口を閉じている吽形が狛犬です。
獅子が狛犬として活躍始めたのは平安時代からというこ とですので、最強の霊獣の獅子に邪気が入らぬようお守りいただく、強力な魔除けを願ったのではないか。そこから受け取った御神託と考えられはしないか。という考え。
仁明天皇が『一』と『六』を受け取られたあの時、実は神様は、世界中に『1』『6』・『one』『six』・『uno』 『seis』etc..救いの数字を降り注いでおられた。
地球が平安の道をたどりますように心より願います。
そして、6 月16日は和菓子を食べて世界中のみんながハッピーな笑顔になりますように、この時代に生きる 和菓子職人として、心を込めてひとつひとつ美味しい和菓子作りますヽ(^o^)丿☆彡