5月、そよ風が気持ちよくなってきて、どこかに出かけたくなる気分ですね
カタルシス
チャイコフスキー生涯で唯一の「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35」いや、一生に一度しか作曲できないほどに、詰め込んで詰め込んで詰め込んだ100%という言葉があるなら、人生も含めて200%詰め込まれた1曲
ファーストインパクト、聴き終えた時、1本の感情を揺さぶられる壮大な映画を大迫力で観てしまったかのような、存分に満ち足りた気分になり、立ち上がれないほどに圧倒され、涙が流れていました。
和菓子をイメージするために、仕込み中、ご飯を食べる時、寝るとき、自転車で通勤中は自分でメロディーを口ずさみながら、何度も何度も聴きました。そして、色が見えてきました。はじめに強く見えたのは、紫色。何回も何回も聴くうちに、青色がゆっくりと見えてきました。なぜ紫と青なのだろう。。。
この曲の序奏は、じらしてじらして期待感がマックスになったところで主役のソロヴァイオリンがゆったりと登場しメインテーマを奏で出します。とてもドラマチックで、走り出すと止まらないエキサイティングするところなどは、ハラハラドキドキします。ドラマチックでエキサイティングで走り出すと止まらない!それはまさに!!恋のよう。えっ!!『♡恋♡』⁈この曲の背景を知るために、チャイコフスキーさんの「お心」をのぞかせていただきました。
この曲には、チャイコフスキーが愛した15歳年下の青年、ヴァイオリニストのヨシフ・コーテクが深く関わっています。アントニーナという女性との結婚に失敗したチャイコフスキーは深く心傷つき、心を癒すため長期のヨーロッパ旅行に出ます。スイスのクラランという町に滞在していた時、コーテクが傷ついたチャイコフスキーを慰めに訪れ、そのまま生活を共にし25日間でこの曲を作り上げます。コーテクがヴァイオリン部分を弾き、チャイコフスキーがピアノでオーケストラの部分を弾く。夢中になって作曲されたと言われています。のちにチャイコフスキーは、「コーテクがいなかったらこの曲は生まれなかったろう彼のヴァイオリンは本当に素晴らしい」と語っています。
ふたりの思いが旋律となり、溢れた...。
だから、紫と青だったのだろうか...。
ゆったりとしたメインテーマをこなし製のデザインでくぼみの部分はヴァイオリンに顎が当たっているところと弦を押える指と親指味は、カデンツァと言って独奏者の技術の見せ場のところからグリッサンド(指を滑らせながら弾く)をアーモンドプラリネペースト餡。ヴァイオリンの魅力を引き出す重音をキャラメリゼしたアーモンドプラリネ。2オクターブ高い音、人工ハーモニクスをサワーチェリーで表現しました。
このあと二人の恋は終わりを迎えることになりますが、この曲を生み出したことで、浄化したのかと思ったりするのは私だけだろうか…
原材料:大手芒 砂糖 アーモンドプラリネ サワーチェリー 米粉 羽二重粉 紫芋 バタフライピー /銀箔
一陣の奏
三大ピアノ協奏曲のひとつに数えられるチャイコフスキーの名曲、『ピアノ協奏曲第1番』。この曲は当初、チャイコフスキーが友人のモスクワ音楽院院長のニコライ・ルビンシテインに献呈する為に作曲した自身初のピアノ協奏曲でした。ところが、この曲を聞いたルビンシテインは心無い言葉で酷評し自分の意見に従って根本的に書き直すように提案します。
しかし、チャイコフスキーは友人の言葉に耳を傾けず、自らの信念に従い、曲を完成させるのです。当時の彼の心情に思いを馳せ、菓銘を【一陣の奏】とし、好んでいたとされるプリャーニクというロシアの伝統蜜菓子と紅茶から味のヒントを頂きました。
ハニージンジャーのピリリとしたアクセントにゴロゴロ入ったレーズンや濃厚なベリージャムと寒天の中で踊るレモン、紅茶の香りが織り成すハーモニーをお楽しみください。
作・千葉瑞葵
原材料:グリーンレーズン ゴールデンレーズン レーズン 砂糖 ラズベリー 生姜 紅茶 レモン 寒天 /金箔
本わらび餅
わらび餅の歴史は古く、平安時代、醍醐天皇が好んだと伝えられています。室町時代、千利休などによって茶道が広められ、お茶菓子として洗練され親しまれるようになりました。
つるりとしていて弾力がありながら口の中でとけゆく究極の菓子、本わらび餅。本わらび粉は山菜の根からわずかしか抽出できず高価で貴重です。じっくりゆったり味わっていただければと思います。
しっとりとした北海道小豆のこしあん入りです焦しきなこの香ばしさと共に極上のひとときをお楽しみください。
原材料:北海道大納言 砂糖 本わらび粉 特選焦がしきな粉
柏餅
子孫繫栄の象徴
柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないため「譲り葉」と呼ばれ、跡継ぎが絶えないという意味で、縁起が良い植物とされています。柏餅は古くから神聖な木とされてきた柏の葉で包んだお餅です
端午の節句の行事菓子。伝統を守り、今年も大切に作らせていただきます
こし餡製
北海道小豆のしっとりとしたこし餡です
原材料:北海道大納言 砂糖 上新粉 白玉粉 /柏の葉
白みそ餡
京都の石野の白みその上品なみそ餡です
原材料:大手芒 白みそ 砂糖 上新粉 白玉粉 /柏の葉
仙台で生のクラシックを聞いてみませんか?
仙台国際音楽コンクールは、3年毎に行われるコンクールです。2001年に仙台市が創設し今回は9回目を迎えます。5月24日から約2ヶ月間、世界各国から才能あふれる若い音楽家たちが、それぞれの思いを胸に、技を競いに、ここ杜の都・仙台にやって来ます!
勝ち進んだ者は、オーケストラをバックに演奏できるそうで、若い音楽家達にとって魅力のひとつであるのだろうなぁ♪自分がオーケストラをバックに演奏しているという事を想像しただけで、もうワクワクドキドキしちゃいます!!(まめいちは、ピアノもヴァイオリンも弾いたことはございませんが!(^^)!)こんな素晴らしいコンクールが仙台で開催されていると知ったら、和菓子で表現したくなってしまうのは当然です(*´▽`*)!!
まめいちでは、コンクールの課題曲からピアノ部門1曲、ヴァイオリン部門1曲選んで2種類の和菓子に表現してみました。
どちらも、5月生まれのロシアの作曲家チャイコフスキーの曲からの和菓子です!