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2024-07-14

ひと月の和菓子【2024 文月】

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雨がテーマの作品が生まれました。

 

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白雨

 

歌川広重の浮世絵。東海道五拾三次 庄野 「白雨」。突然の雨に旅人たちは坂道を走り出します。

白雨とは、薄い雲から激しい雨のため、あたりは真っ白に見え、まだ茹でていないそうめんが降ってきているように、その細い線までしっかりと見え、薄くさす太陽の光で、はじける雨の粒まで見えてしまう雨のこと。

赤えんどう入りこし餡のこなし製です。真っ直ぐな竹串と爪楊枝で雨を表現しました。

原材料:大手芒 砂糖 北海道大納言とよみ 赤えんどう ササニシキ米粉 羽二重粉 片栗粉

 

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~二十四節気七十二候 和菓子~土潤溽暑 つちうるおいてむしあつし

 

七十二候の三十五候。梅雨明けの猛暑のはじまり。雨でしっかりと湿った大地は、ぐんぐんと勢い良く何かが育とうとしている気配。そういえば「芒種」でわたしは「勇気」を植えたんだ。

黒糖の外郎に柔らかいつぶあんの羊羹をのせて、かいわれ大根で芽生えた様子をイメージしました。

原材料:黒糖 砂糖 北海道大納言とよみ 上用粉 葛粉 寒天 かいわれ大根 

 

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黒雨

歌川広重の浮世絵「大はしあたけの夕立」…隅田川にかかる大橋、構図の妙と繊細な雨の描写が素晴らしいと評価され、あのゴッホもリスペクトし模写していることでも知られている作品です。

黒雨とは 突然黒い雲がもくもくと現れ、空が一気に黒くなりバケツをひっくり返した様な大雨。夏にときおり降る雨のことです。

この浮世絵にはビリー・ジョエル「Falling of the Rain」なんかどうかしら?

黒ごまとレモンの錦玉羹です。

原材料:大手芒 砂糖 黒ねり胡麻 レモン バタフライピー 寒天 

 

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瑞雲餅

瑞雲餅とは仙台上空に現れる雲のこと。なんて言ったってその雲には、仙台の繫栄を喜ばしく眺める伊達政宗公の魂が乗雲しておりますので(笑)「今日も皆、健やかでおるかの~困りごとはないかの~?」by.政宗

ずんだ餡入りの求肥のお餅です。

原材料:枝豆 大手芒 砂糖 白玉粉 片栗粉 藻塩

 

 

『雨』は天から降りてくる魔法のしずく。

 

大地が潤い、植物たちが喜びます。人の中にあるチリやホコリも洗い流し、沸騰寸前の心の炎も鎮めてくれます。古の人々も『雨』を大切に思い、感謝の表れとして、『雨』には美しい言葉がたくさんあります。

青時雨あおしぐれ…木々の青葉からしたたり落ちる水滴を時雨に見立てた言葉

甘雨かんう…しとしとと植物に優しい春の雨

慈雨じう…恵みの雨

洒涙雨さいるいう…7月7日七夕に降る雨のこと。彦星と織姫の会えない悲しみの涙の雨

袖笠雨そでがさあめ…袖を笠にしてしのげるほどの小雨

涼雨りょうう…涼しさが感じられる夏の雨

村雨むらさめ…ざあっと降ってすぐにやむ雨

月時雨つきしぐれ…月明かりの夜に通り過ぎていく時雨

白雨はくう…夕立、にわかに降りやむ雨。俳句の世界では、「ゆうだち」と読むことも

 

『白雨』というと思い出されるのが、歌川広重の作品

東海道五拾三次 庄野 白雨

「白雨」とは、夕立やにわか雨のことです。歌川広重の浮世絵「白雨」は突然の風を伴った激しい雨に、坂道を往来する人々を生き生きと描写した図ですが、、、なんとなくですね。。。「うわっ!雨だ!降ってきた降ってきた!」絵の中から声が聞こえてきまして、そんなに大変って感じでもなく、むしろ楽しんでいるようにさえ思えてきまして、そしてこの絵が動き出してきましてね、雨宿りできるだんご屋さんに逃げ込んで「あーやれやれ降られちまったなーハハハ すぐにやむさ 豆大福でも食うか。」 なんて。。。そうすると、この絵に音楽をつけたくなりまして♪

ショパン「雨だれ」でもないなあ…ドビュッシー「雨の庭」でもない…ん―――なんだろう?クラッシック?ジャズ?ボサノヴァ?ん―――

ニール・セダカの「雨に微笑みを・Laughter In The Rain」 いいんじゃないかしら♪

みなさんだったらこの浮世絵にどんな雨の曲をつけますか♪

 

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